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00:00:08,8 –> 00:00:10,643
こんにちは、みくちゃんねるです。
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00:00:10,643 –> 00:00:17,550
今回は、モバイルノートパソコンの選び方、
「拡張性編」について解説していきます。
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00:00:17,550 –> 00:00:24,824
皆さんは新しいパソコンを買うとき、数ある製品の中から
どのようにして選んでいますでしょうか?
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00:00:24,824 –> 00:00:32,732
もしかすると、人気ランキングの上位のものや
誰かにおすすめされたものをよく分からないまま
選んでしまっているかもしれません。
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00:00:32,732 –> 00:00:40,573
入口は何でもよいのですが、
最終的には、ご自身がしっかりと納得して
選ぶということが大切だと思っています。
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00:00:40,573 –> 00:00:50,350
その結果、なぜそれが良いものなのかが分かって、
背中を後押ししてくれるかもしれませんし、
後悔する手前で立ち止まることが出来るかもしれません。
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00:00:50,350 –> 00:01:00,827
この動画の内容のすべてを完璧に理解する必要は
ありませんが、少し分かるだけでも、これまでとは
全く違った見え方が出来ていることに気づくはずです。
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00:01:00,827 –> 00:01:03,363
それでは、始めていきます。
9
00:01:03,363 –> 00:01:09,703
拡張性編に入る前に、モバイルノートパソコンを
選ぶ上での全般的なお話から始めていきます。
10
00:01:09,703 –> 00:01:17,477
モバイル向けノートパソコンを選ぶ上で大切なことは、
用途を明確にして、必要な要素を取捨選択することです。
11
00:01:17,477 –> 00:01:27,654
それはモバイル向けノートパソコン以外でも同じ
じゃないのかと思われるかもしれませんが、モバイル向け
ノートパソコンは後から交換出来る箇所が殆ど無いため、
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00:01:27,654 –> 00:01:34,694
誤った選択をしてしまうと、不満を持ちながら
使い続けなければならなくなったり、我慢出来なければ、
13
00:01:34,694 –> 00:01:40,567
本体ごと買い直しということになる可能性が
ほかのものより高くなるところに違いがあります。
14
00:01:40,567 –> 00:01:44,4
パソコンは、さまざまなパーツの集合体です。
15
00:01:44,4 –> 00:01:50,477
何でもかんでもいいものを選んでしまうと、
必要の無いものに高いコストを
支払うことになってしまいます。
16
00:01:50,477 –> 00:01:59,953
逆に、特定の部分だけに目がいってしまうと、
悪い部分に気付けず、コスパが良いと思ったのに
実は違ったなんてことにもなりかねません。
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00:01:59,953 –> 00:02:06,826
ご自身が何をしたいのか用途を明確にして、落とせる
部分と落とせない部分をはっきりとさせることで、
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00:02:06,826 –> 00:02:11,631
ご自身にあった最適なパソコンを選択することが
出来るようになると考えています。
19
00:02:11,631 –> 00:02:15,435
モバイル向けノートパソコンを構成する要素は
こちらの通りです。
20
00:02:15,435 –> 00:02:20,140
動きに直結するCPUやメモリ、
見え方に直結するディスプレイ、
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00:02:20,140 –> 00:02:27,447
使い心地に直結するキーボードや拡張性、
それらの要素が互いに関係しあった結果によって、
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00:02:27,447 –> 00:02:31,451
バッテリー持ちや見た目、そして金額が決まってきます。
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00:02:31,451 –> 00:02:37,157
まず最初に、選んでいく上で
ぜひ知っておいてほしい大切な考え方をお伝えします。
24
00:02:37,157 –> 00:02:40,627
それは、良いものは値段が高いということです。
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00:02:40,627 –> 00:02:43,863
当たり前のことを言っているように
聞こえるかもしれませんが、
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00:02:43,863 –> 00:02:51,805
いろいろな要素が混ざりあい複雑に関係しあう
パソコン選びにおいてとても重要なことですので、
あえてお伝えしました。
27
00:02:51,805 –> 00:02:58,345
ただし、これは値段が高いものは良くて、
安いものは悪いということが
言いたいわけではありません。
28
00:02:58,345 –> 00:03:05,285
この動画を最後まで見ていただければ、
この意味が分かってくると思いますので、
ぜひ最後までご覧ください。
29
00:03:05,285 –> 00:03:12,892
後戻りが難しいモバイル向けノートパソコンだからこそ、
なぜ高いのか、なぜ安いのかをしっかりと理解し、
30
00:03:12,892 –> 00:03:19,99
その上で、その理由が受け入れ可能なものか、
ご自身で納得することが重要です。
31
00:03:19,99 –> 00:03:24,738
今回は、これらの構成要素の中でも、
拡張性について説明していきます。
32
00:03:24,738 –> 00:03:31,678
他の要素についても動画にしていきますので、
気になる方はぜひチャンネル登録を
よろしくお願いします。
33
00:03:31,678 –> 00:03:34,581
拡張性という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
34
00:03:34,581 –> 00:03:41,221
ここでの拡張性とは、ノートパソコンの内外に
物理的にどれだけの機器を接続出来るのかを指します。
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00:03:41,221 –> 00:03:47,794
色々な種類の機器を接続出来るほど拡張性が高いといい、
逆は拡張性が低いといいます。
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00:03:47,794 –> 00:03:56,569
例えば、USBメモリやスマートフォンと接続する
USBポート、外付けディスプレイと接続する
HDMIポート、
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00:03:56,569 –> 00:04:01,975
内部のメモリーやSSDの容量が
不足したときのためのスロットなどが該当します。
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00:04:01,975 –> 00:04:07,847
基本的には、その種類も数も多ければ
多いほど良いと考えていただいて問題ありません。
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00:04:07,847 –> 00:04:15,622
コストやデザインを意識して、極端に拡張性の低いものも
ありますが、それによって扱える機器が制限されたり、
40
00:04:15,622 –> 00:04:19,793
結局USBハブのようなものを
繋ぐことになるかもしれません。
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00:04:19,793 –> 00:04:25,598
一方で、イーサネットポートやVGAポートなど、
大きめの端子も存在するので、
42
00:04:25,598 –> 00:04:33,807
それらをほとんど使うことが無いのに付いているものを
選ぶと、本体の厚みが増して携帯性の低下に
繋がるかもしれません。
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00:04:33,807 –> 00:04:40,880
持ち運ぶことを前提に考えれば、
よく使うポートであれば本体に
内蔵されていたほうがいいですし、
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00:04:40,880 –> 00:04:47,987
たまにしか使わないものであれば、
その時だけアダプタを持ち歩くといった
使い方をしたほうが良いと考えています。
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00:04:47,987 –> 00:04:51,858
ここで、1つ注意しなければならないことがあります。
46
00:04:51,858 –> 00:04:56,396
それは、ポートの形と数だけで
判断してはいけないということです。
47
00:04:56,396 –> 00:05:02,836
実は、見た目は同じように見えても、
中身の性能が全然違うということがあります。
48
00:05:02,836 –> 00:05:07,674
これが、今回の動画で視聴者の方に
一番お伝えしたいことです。
49
00:05:07,674 –> 00:05:12,712
ここから先は、見た目だけで
判断してしまうとどういうことが
起こってしまうのか、
50
00:05:12,712 –> 00:05:17,784
実際の機器を例とした注意点と
コスト削減方法の説明となります。
51
00:05:17,784 –> 00:05:21,354
見た目だけで判断してはいけない理由が
すでに分かっている方にとっては、
52
00:05:21,354 –> 00:05:27,761
釈迦に説法的な内容になっていると思いますので、
ここまででも問題無いと思います。
53
00:05:27,761 –> 00:05:36,369
ピンと来ない方、不安な方は、
出来るだけ分かりやすい内容となっていると
思いますので、ぜひ引き続きご覧ください。
54
00:05:36,369 –> 00:05:41,975
では、よく目にすることも多い、
USB Type-C Portを例に説明します。
55
00:05:41,975 –> 00:05:49,849
こちらの表は、スマートフォンやタブレットにも
多く採用されているUSB Type-C Portの
通信規格と、
56
00:05:49,849 –> 00:05:54,788
それぞれのデータ転送速度、
映像出力の可否についてまとめたものです。
57
00:05:54,788 –> 00:06:04,531
同じUSB Type-Cの形をしていても、
1番上のUSB 2.0と、1番下のThunderbolt4の
最大転送速度を比べると、
58
00:06:04,531 –> 00:06:07,267
100倍近い差があることが分かると思います。
59
00:06:07,267 –> 00:06:12,972
また、映像出力についても、
USB 2.0の場合は対応していません。
60
00:06:12,972 –> 00:06:20,680
この違いを理解していないと、
大量データの転送に想像以上の時間を要したり、
映像出力が出来ないなど、
61
00:06:20,680 –> 00:06:26,219
やりたいことが出来なかったり、
性能を充分に活かせないということが起こり得ます。
62
00:06:26,219 –> 00:06:33,560
また、USB Type-C ケーブルだけ用意すれば
よかったのに、HDMIケーブルも用意してしまうなど、
63
00:06:33,560 –> 00:06:35,962
余計な出費に繋がるかもしれません。
64
00:06:35,962 –> 00:06:44,304
ちなみに、bpsはbits per second(ビット毎秒)
といい、1秒あたりに扱うことが可能な
ビット数となります。
65
00:06:44,304 –> 00:06:47,907
ファイルサイズなどでよく聞くバイトではなく、
ビットです。
66
00:06:47,907 –> 00:06:54,714
1バイトは8ビットとなりますので、ここに
記載されている数字を8で割ると、バイト数になります。
67
00:06:54,714 –> 00:07:01,621
USB 2.0の場合、最大で1秒あたり約60MBの
ファイルが転送可能という意味です。
68
00:07:01,621 –> 00:07:08,728
ここでは4つしか挙げていませんが、
USB Type-Cの規格は、
これら以外にもまだまだたくさんあります。
69
00:07:08,728 –> 00:07:16,136
例としては、名前が違うだけで中身はUSB 3.2と
同じ規格であるUSB 3.0や USB 3.1(Gen1/2)、
70
00:07:16,136 –> 00:07:23,543
USB4、USB PD(Power Delivery) などです。
SuperSpeedという言葉を使っている場合もあります。
71
00:07:23,543 –> 00:07:32,185
しかし、これらはとてもややこしい内容のため、
混乱しないためにも、まずはこの4種類だけを
抑えるだけでも充分です。
72
00:07:32,185 –> 00:07:39,826
これでもまだ多いと思われる方については、
USB 2.0かThunderbolt4かだけを
気にするだけでも良いと思います。
73
00:07:39,826 –> 00:07:49,836
最弱と最強だけでも意識できれば、
最弱を回避するか、最強を選ぶという判断が可能で、
後悔することがぐっと少なくなると思います。
74
00:07:49,836 –> 00:07:54,140
もしUSBの規格についてもっと
知りたいという方がいらっしゃいましたら、
75
00:07:54,140 –> 00:08:00,647
別途解説動画の作成も検討しますので、
ぜひコメントをよろしくお願いいたします。
76
00:08:00,647 –> 00:08:07,854
ところで、これだけ複雑なのに、
あまり困っている人を見かけないのは
何でだろうと疑問に思われたかもしれません。
77
00:08:07,854 –> 00:08:14,594
実は、そこがUSB Type-Cや他の多くの
ポートのメリットでもあり、デメリットでもあるのです。
78
00:08:14,594 –> 00:08:23,903
なぜUSB 2.0やThunderbolt4などの
詳しい違いを理解しなくても普通に使えるのか、
それはUSBに下位互換性があるためです。
79
00:08:23,903 –> 00:08:33,947
これにより、例えばノートパソコンのUSB
Type-C PortがThunderbolt4規格だったと
しても、USB 2.0のケーブルが利用可能になるのです。
80
00:08:33,947 –> 00:08:42,322
ただし、規格違いのものを組み合わせた場合、
最も性能の低い規格に合わせて機能するという点に
注意が必要です。
81
00:08:42,322 –> 00:08:49,996
これは、小学校の運動会で行われる
クラス対抗リレーと二人三脚をイメージ
していただけると分かりやすいと思います。
82
00:08:49,996 –> 00:08:57,37
リレーで、小学生3人がそれぞれ100メートルを
20秒で走れる場合、60秒でゴールできます。
83
00:08:57,37 –> 00:09:06,413
もし、その内の1人が小学生よりも足の早い先生と
交代した場合、先生が早く走れる分だけゴールする
時間は早くなります。
84
00:09:06,413 –> 00:09:09,449
一方、二人三脚の場合はどうでしょうか。
85
00:09:09,449 –> 00:09:15,922
小学生2人の場合、どちらも20秒で走ることに
なるので、20秒でゴールできます。
86
00:09:15,922 –> 00:09:26,132
その内1人が先生と交代した場合、小学生は
20秒よりも早くは走れないので、先生は
スピードを落として小学生に合わせる必要があります。
87
00:09:26,132 –> 00:09:30,370
その結果、小学生2人の場合と同じ20秒となります。
88
00:09:30,370 –> 00:09:35,608
20秒よりも早くゴールしたいのであれば、
2人とも先生にする必要があります。
89
00:09:35,608 –> 00:09:43,283
先ほどの、最も性能の低い規格に合わせて機能する
というのは、この二人三脚の動きをするという意味です。
90
00:09:43,283 –> 00:09:49,222
ここで、例としてスマートフォンの中のデータを
パソコンにコピーするときの場合を見ていきましょう。
91
00:09:49,222 –> 00:09:57,297
ノートパソコンは最大40GbpsのThunderbolt4で
スマートフォンは最大5GbpsのUSB 3.2 Gen1ですが
92
00:09:57,297 –> 00:10:02,836
それらを繋ぐUSBケーブルがUSB 2.0の
場合を考えてみましょう。
93
00:10:02,836 –> 00:10:07,741
この場合、転送速度の上限は480Mbpsとなります。
94
00:10:07,741 –> 00:10:14,447
この例は極端に見えるかもしれませんが、実際、
スマートフォンは高価なものを使っていても、
95
00:10:14,447 –> 00:10:18,651
ケーブルは適当なものを使っているという人は
多いのではないでしょうか。
96
00:10:18,651 –> 00:10:22,22
あまりよく分からなくても
使えることは大きなメリットです。
97
00:10:22,22 –> 00:10:29,929
一方、よく分かっていなかったことにより、
高いコストを払った割には思った程でもなかったと
感じるかもしれませんし、
98
00:10:29,929 –> 00:10:33,566
よくなった気がしているだけに
なってしまっているかもしれません。
99
00:10:33,566 –> 00:10:37,637
より身近なスマートフォンを例に、
もう少し見ていきましょう。
100
00:10:37,637 –> 00:10:39,873
iPhone 15シリーズを例にします。
101
00:10:39,873 –> 00:10:45,512
旧世代まではLightningでしたが、
15からはUSB Type-Cとなりました。
102
00:10:45,512 –> 00:10:52,285
(USB Type-Cがみんな嬉しいのであれば、
なぜ今までLightningだったのでしょうか。不思議です。)
103
00:10:53,186 –> 00:10:59,25
…さて、まずは、iPhone 15シリーズの
USBポートの仕様を確認してみましょう。
104
00:10:59,25 –> 00:11:07,400
Appleのページでは若干表現が省略されているので、
これまでに解説してきた規格の名前と
完全一致はしていませんが、
105
00:11:07,400 –> 00:11:13,440
ここまで動画を見ていただけていれば、
大まかには分かるようになっていただけている
のではないでしょうか。
106
00:11:13,440 –> 00:11:19,245
USB-Cという記載から、ポートの形状は
USB Type-Cであることがわかります。
107
00:11:19,245 –> 00:11:26,286
その下を見てみると、Pro MaxとProは
USB 3、無印はUSB 2に対応とあります。
108
00:11:26,286 –> 00:11:32,625
つまり、Proシリーズと無印は形状こそ
同じですが、規格が異なるということです。
109
00:11:32,625 –> 00:11:39,899
無印の規格はUSB 2とあるので、
最大転送速度が480Mbpsであることがわかります。
110
00:11:39,899 –> 00:11:46,272
これまで使われてきたLightningは、
Apple製品以外に使えなかったことも
問題だったのですが、
111
00:11:46,272 –> 00:11:51,77
それだけではなく、転送速度が遅いということも
批判されていました。
112
00:11:51,77 –> 00:11:53,480
Lightningの仕様を確認してみましょう。
113
00:11:53,480 –> 00:12:03,390
Lightningケーブルの仕様を確認すると、
USB 2と記載されているため、
転送速度は480Mbpsであることがわかります。
114
00:12:03,390 –> 00:12:11,898
つまり、無印は端子の形がLightningから
USB Type-Cに変わっただけであり、
転送速度は全く変わっていません。
115
00:12:11,898 –> 00:12:20,573
「ようやくUSB Type-Cになった。これでデータ
転送速度が早くなる。」と期待して無印を
買ってしまうと、失敗してしまうことになります。
116
00:12:20,573 –> 00:12:22,909
続いてProシリーズを見てみましょう。
117
00:12:22,909 –> 00:12:32,318
USB 3は、先程の表の通り、
USB 3.2 Gen1とGen2がありますが、
どちらなのかははっきりと記載されていません。
118
00:12:32,318 –> 00:12:40,794
しかし、最大20倍早いという記載があるので、
USB 2.0の480Mbpsを20倍してみましょう。
119
00:12:40,794 –> 00:12:48,702
480Mbpsを20倍すると
9600Mbpsなので、約10Gbpsとなります。
120
00:12:48,702 –> 00:12:58,745
USB 3.2 Gen1は5Gbps、Gen2は
10Gbpsなので、Proシリーズは
USB 3.2 Gen2であることがわかります。
121
00:12:58,745 –> 00:13:06,720
規格を理解出来ていると、なぜProシリーズは
無印の20倍ものスピードが出せるのかも、
すぐに理解できるようになります。
122
00:13:06,720 –> 00:13:12,692
このことから、iPhone 15 Proシリーズと
高速にデータ転送を行いたい場合は、
123
00:13:12,692 –> 00:13:20,33
ノートパソコン側のUSB Type-C Portも
USB 3.2 Gen2以上の規格に
対応しているものを選ぶことで、
124
00:13:20,33 –> 00:13:24,471
最大限の活用が可能であるということが
理解出来たのではないでしょうか。
125
00:13:24,471 –> 00:13:32,345
このように、やりたいことを明確にすることで、
最適な選択を行えるようになるということが
理解いただけたかと思います。
126
00:13:32,345 –> 00:13:40,253
もちろん、Thunderbolt4対応のノートパソコンを
選べば間違い無いですが、
もしUSBポートでやりたいことが、
127
00:13:40,253 –> 00:13:45,892
iPhone 15 Proで撮影した動画や写真を
高速にやりとりしたいということだけなのであれば、
128
00:13:45,892 –> 00:13:52,232
やりたいことを犠牲にせず出来るだけコストを
抑えたい場合、ここが捨てられるポイントとなるのです。
129
00:13:52,232 –> 00:14:00,740
ちなみにですが、iPhone 15の
Proシリーズに付属しているUSBケーブルは
USB 2に対応という記載があるので、
130
00:14:00,740 –> 00:14:06,913
最大10Gbpsでデータ転送を行いたい場合、
付属のケーブルは使ってはいけません。
131
00:14:06,913 –> 00:14:12,619
先ほどの二人三脚の説明の通り、
ケーブルの転送速度に足を引っ張られ、
132
00:14:12,619 –> 00:14:20,360
パソコンがどれだけ高性能であろうとも、
無印iPhone同様に480Mbpsが
上限となってしまいます。
133
00:14:20,360 –> 00:14:25,832
では、USB 3.2 Gen2以上に対応した
ケーブルの価格も見てみましょう。
134
00:14:25,832 –> 00:14:36,276
Apple純正の場合、USB 3.2 Gen2のケーブルは
見つからず、その上のThunderbolt4に対応した
ケーブルのみでしたので、こちらを見てみます。
135
00:14:36,276 –> 00:14:38,745
価格はおよそ9000円です。
136
00:14:38,745 –> 00:14:40,580
結構高いですね。
137
00:14:40,580 –> 00:14:48,388
次に、比較的低価格と言われるAnkerの製品でも、
同じくThunderbolt4に対応したケーブルを
見てみましょう。
138
00:14:48,388 –> 00:14:51,624
こちらの価格はおよそ4500円です。
139
00:14:51,624 –> 00:14:56,696
どうでしょうか、Ankerのケーブルも
意外に高いと思われたのではないでしょうか。
140
00:14:56,696 –> 00:15:01,301
高速に通信したいのであれば、
これくらいの価格になってしまうのです。
141
00:15:01,301 –> 00:15:06,473
しかし、この事例から、安すぎるケーブルと
これらのケーブルを比較するのは、
142
00:15:06,473 –> 00:15:10,243
見当違いであるということが
分かっていただけたのではないでしょうか。
143
00:15:10,243 –> 00:15:17,350
ポートの形が同じなので、100円ショップで
売っているような格安ケーブルと
Apple純正のケーブルを比較して、
144
00:15:17,350 –> 00:15:21,454
その差から盛りに盛られすぎていると
感じていた方もいるかもしれません。
145
00:15:21,454 –> 00:15:26,259
しかし、Ankerのケーブルと比べると、
その差は2倍程度です。
146
00:15:26,259 –> 00:15:34,134
もちろんこれでも差はありますが、
何十倍も盛っていると思われていたかたにとっては、
見え方が変わってきたのではないでしょうか。
147
00:15:34,134 –> 00:15:36,569
でも、これではまだ過剰です。
148
00:15:36,569 –> 00:15:42,676
iPhone 15 Proと最高速度でデータ転送をしたい
場合は、Thunderbolt4である必要は無いので、
149
00:15:42,676 –> 00:15:48,782
同じくAnkerでUSB 3.2 Gen2に対応した
ケーブルを探してみましょう。
150
00:15:48,782 –> 00:15:52,385
すると、2500円ほどであることが分かりました。
151
00:15:52,385 –> 00:15:58,425
つまり、2500円で必要充分な性能の
ケーブルを手に入れることが出来ることになります。
152
00:15:58,425 –> 00:16:03,163
安さにつられて同じくAnkerの1000円程度の
ケーブルを選んでしまうと、
153
00:16:03,163 –> 00:16:12,439
これは規格がUSB 2.0対応のケーブルなので、
iPhoneに付属しているケーブルと同じのため、
ただの無駄遣いになってしまいます。
154
00:16:12,439 –> 00:16:18,912
今回のケースでは、USB 3.2 Gen2に対応した
パソコンとケーブルを購入すると、
155
00:16:18,912 –> 00:16:23,817
その方の用途にとって最もコスパの
高い選択肢であるということになります。
156
00:16:23,817 –> 00:16:31,391
なお、あまり聞き慣れないメーカーからも
USB 3.2 Gen2対応のケーブルは数多く
発売されていますが、
157
00:16:31,391 –> 00:16:36,129
よく知らないうちは、有名なメーカーの中から
選んだほうが良いと考えています。
158
00:16:36,129 –> 00:16:42,736
というのも、USB Type-Cケーブルは
見た目からは内部の規格を完全に
判断することは難しく、
159
00:16:42,736 –> 00:16:46,272
基本的には、仕様書の内容を信じるしかありません。
160
00:16:46,272 –> 00:16:56,49
それを理解した上でのことであれば良いのですが、
それはある程度知識のある方が自己責任の上でやる
ことだと思っていますので、あまりおすすめはしません。
161
00:16:56,49 –> 00:17:03,256
最初のうちは、価格の差分には地雷の除去費用が
含まれているからなんだと思って割り切るのが
いいと思います。
162
00:17:03,256 –> 00:17:04,791
もう1つ見てみましょう。
163
00:17:04,791 –> 00:17:07,660
Xiaomiの12T Proというスマートフォンです。
164
00:17:07,660 –> 00:17:19,439
この端末は、充電速度が非常に早く、5000mAhの
大容量バッテリーを搭載しながらも、わずか19分で
充電が可能なことが特徴の機種です。
165
00:17:19,439 –> 00:17:27,213
USBポートの規格を確認すると、
無印iPhone 15と同様に、USB 2.0となっています。
166
00:17:27,213 –> 00:17:33,753
ところで、この端末は充電速度が早いだけではなく、
2億画素のカメラを搭載しています。
167
00:17:33,753 –> 00:17:42,62
私は1億画素のカメラを搭載しているスマートフォンを
持っているのですが、写真を1枚撮るだけでも30MBを
超えてきます。
168
00:17:42,62 –> 00:17:48,535
2億画素カメラともなれば、たった1枚の写真だけでも
50MBを超えていてもおかしくありません。
169
00:17:48,535 –> 00:17:58,712
もし、この12T Proを購入したきっかけが、
充電速度ではなく、2億画素カメラで写真や動画を
沢山撮りたかったからだったとしたらどうでしょうか。
170
00:17:58,712 –> 00:18:10,123
パソコンとケーブルがThunderbolt4に対応していた
としても、12T Proのポートは変えようが無いので、
最大転送速度は480Mbpsで頭打ちとなります。
171
00:18:10,123 –> 00:18:18,665
同じく2億画素のカメラを搭載しているサムスンの
Galaxy S23 UltraのUSBポートの規格は
USB 3.2 Gen1で、
172
00:18:18,665 –> 00:18:23,703
12T Proと比べると最大で
10倍高速なデータ転送が可能です。
173
00:18:23,703 –> 00:18:28,908
この方が選ぶべきは、
Galaxy S23 Ultraだったのかもしれません。
174
00:18:28,908 –> 00:18:33,680
ケーブルの交換だけであれば、後からでも
数千円の負担で済みますが、
175
00:18:33,680 –> 00:18:43,89
モバイル向けノートパソコンやスマートフォンの
ポートは交換出来ないので、我慢するか、
数万数十万円払って買い替えるしかありません。
176
00:18:43,89 –> 00:18:49,829
繰り返しになりますが、仕様を正しく理解し納得した上で
選んでいるのであれば全く問題ありません。
177
00:18:49,829 –> 00:18:58,371
12T Proの例でも、USB経由でデータ転送を
するつもりがなければ、USB 2.0でも全く問題は無く、
178
00:18:58,371 –> 00:19:04,411
むしろパソコン側の性能を落としたほうが、
その方にとってはよい選択ということになります。
179
00:19:04,411 –> 00:19:08,48
最後に、実際のパソコンのスペック表を見てみましょう。
180
00:19:08,48 –> 00:19:11,718
今回は、HPのノートパソコンで確認してみます。
181
00:19:11,718 –> 00:19:23,129
HPのノートパソコンは大きく分けて4つのランクに
分かれており、基本的には、HP、Pavilion、
Envy、Spectreの順に高機能となります。
182
00:19:23,129 –> 00:19:31,237
それぞれ一番最初に出てきたもので確認している
ので、シリーズの中でも規格が異なるかもしれません。
ご了承ください。
183
00:19:31,237 –> 00:19:36,109
まずは、HPシリーズです。
45,800円から買えるモデルです。
184
00:19:36,109 –> 00:19:42,82
5Gbpsとあるので、USB 3.2 Gen1ですね。
数は1つしかありません。
185
00:19:42,82 –> 00:19:47,787
続いて、Pavilionシリーズです。
119,800円から買えるモデルです。
186
00:19:47,787 –> 00:19:53,827
10Gbpsとあるので、USB 3.2 Gen2ですね。
2つ付いています。
187
00:19:53,827 –> 00:19:58,31
このシリーズから、iPhone 15 Proの
最高速度に対応していますね。
188
00:19:58,31 –> 00:20:02,102
また、高速充電のPDにも対応しているようです。
189
00:20:02,102 –> 00:20:07,374
続いて、Envyシリーズです。
139,800円から買えるモデルです。
190
00:20:07,374 –> 00:20:11,745
10Gbpsが2つ、Pavilionシリーズと同じですね。
191
00:20:11,745 –> 00:20:19,19
つまり、PavilionシリーズとEnvyシリーズの
価格の差は、USB Type-Cポートとは関係無い
ということですね。
192
00:20:19,19 –> 00:20:30,397
でも、USB Type-Aポートについては、
PavilionシリーズはUSB 3.2 Gen1と
Gen2がそれぞれ1つずつですが、
EnvyシリーズはGen2が2つですね。
193
00:20:30,397 –> 00:20:34,601
同じパソコンでも見た目が同じなのに
規格が異なることもあります。
194
00:20:34,601 –> 00:20:41,374
つまり、使う場所によって速度が変わるということです。
このようなモデルは使う時に注意が必要ですね。
195
00:20:41,374 –> 00:20:46,746
最後に、Spectreシリーズです。
199,800円から買えるモデルです。
196
00:20:46,746 –> 00:20:50,950
Thunderbolt4が2つです。
さすが最上位モデルですね。
197
00:20:50,950 –> 00:20:52,419
いかがでしたでしょうか。
198
00:20:52,419 –> 00:20:58,491
USB Type-Cポートというのは、パソコンを構成する
パーツの中のほんのほんの一部でしかありません。
199
00:20:58,491 –> 00:21:07,901
しかし、HPのスペック表からも、各種モデル、
価格帯によってしっかりと差がつけられていることが
わかっていただけたのではないでしょうか。
200
00:21:07,901 –> 00:21:17,877
パソコンを選ぶ際、CPUやメモリ、グラフィック
ボードなど、いわゆる動きに直結するような箇所に
ばかり目がいってしまう方も多いと思います。
201
00:21:17,877 –> 00:21:21,614
当然ながら、これらはとても重要な要素です。
202
00:21:21,614 –> 00:21:28,421
少しでも安く、少しでも高性能なCPUを
搭載しているパソコンは魅力的に見えると思います。
203
00:21:28,421 –> 00:21:37,964
ただ、一度立ち止まって、なぜ他と比べて安いのか、
どこにしわ寄せがいっているのかも知ると、
また違った見え方になるかもしれません。
204
00:21:37,964 –> 00:21:42,602
WebページやYoutubeなどで、パソコンの
レビューを見る機会もあると思います。
205
00:21:42,602 –> 00:21:48,675
多くの場合、インタフェースの規格も合わせて紹介
されていると思いますので、気にして見てみましょう
206
00:21:48,675 –> 00:21:58,685
私の使っているパソコンのレビュー動画でも、ポートや
メモリなどの箇所で規格について言及していますので、
意味が分かるかチャレンジしてみてください。
207
00:21:58,685 –> 00:22:04,824
この動画を見始める前と後で、スペック表の
見え方が変わったと思えていただけたら嬉しいです。
208
00:22:04,824 –> 00:22:11,131
以上が、モバイルノートパソコンの選び方の中でも、
拡張性に関するポイントの解説でした。
209
00:22:11,131 –> 00:22:17,871
予算に余裕があればどの要素も最上級を
目指せば良いですが、そうでは無い方のほうが
多いと思います。
210
00:22:17,871 –> 00:22:28,314
要らない要素はバッサリと捨てて、少しでも良いものに
したいところに予算を集中出来たパソコンこそ、ご自身に
とって最もコスパの良いパソコンになると考えています。
211
00:22:28,314 –> 00:22:34,320
今回は、例としてUSB Type-Cポートに
焦点を当てて解説していきましたが、
212
00:22:34,320 –> 00:22:40,326
HDMIポートやSSDなどにももちろん
それぞれの規格があり、性能差があります。
213
00:22:40,326 –> 00:22:44,230
ご自身の目的に合わせて
最適な1台を見つけていきましょう。
214
00:22:44,230 –> 00:22:48,401
その他の構成要素についても
解説動画を上げていきますので、
215
00:22:48,401 –> 00:22:55,942
この動画が気にいった方、続きが気になる方は、
ぜひ、いいねとチャンネル登録をよろしくお願いします。
216
00:22:55,942 –> 00:23:02,415
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